何となく話し途中で、ちゃんと伝えられなかったし、
君の質問の答えにも不十分だったことが気になって、
本当は、もう一度会うか、電話するべきなんだけど、
自分の「認知症予防」の仕事にも関係するので
ここに記すことにするよ。

お義母さんの件、君の心配する気持ち、とても感じたよ。
それは奥さまへの愛情でもあるよね。
会ってみたいなぁ、なんてね(笑)

さて、認知症は病識がないなんて言っちゃったけど、
まず、お義母さんが認知症かどうか?ってことより、
今の生活が充実しているかどうかが大事なんじゃないかな?

本人に尋ねたところで本当のところはわからないから
(だって、親というものは、子どもに迷惑かけたくないから)、
その生活ぶりを君達夫婦で見て感じて答えを出すしかないけど、
その、ほとんど他者との関わりがないつまらない毎日に
どれだけ介入できるか?というのが、
俺が仕事として大学で学生に教えてる「生活支援」というものです。

それを「介護」という人もいるけど、
それは、特別な専門的なものじゃなくて、
君達の愛情や感謝をお義母さんに態度で示すことが
お義母さんにとって何より嬉しいことで
お義母さんを元気にするんじゃないかな。

でも、それには留意すべきポイントがあるんだ。
それは
1.お義母さんを「ああしろ、こうすべき」と変えようとしないこと。
2.お義母さんがこれからどう暮らしたいのか尊重すること。
3.ひたすら話相手になること。

認知症診断は、年齢相応のちょっとしたボケも病気扱いしてしまって、
ボケる自由や権利をなくしてしまってる。
「病気とは健康を取り戻す反動でもある」のにさ。
健康だからこそ病気の症状を示すことができて、「休め」と告げてるんだもの。
幸い、まだ薬を飲んでないようだし、
きっと君達の想いはお義母さんに届くと思うよ。

お義母さんの住んでる地域に知り合いの信頼出来る
介護の専門家たちがいるので、
いざという時は紹介するけど、
その前に、自分(達)の健康管理もしっかりね。
何だか、顔色悪かったぞ。